


Cross Talk
骨格部品の良さを語る
トヨテツの根幹とも言える、骨格部品の製造。
実際に働く先輩社員の言葉の中から、
骨格部品の良さや意義、仕事へのやりがいを紐解きます。
Member
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製品化技術部
ボデー部品製品化室 T.F 2015年入社 工学研究科卒 -
技術開発統括部
接合開発室 Y.M 2015年入社 理工学教育部卒 -
製品開発部
車両部品開発室 H.L 2020年入社 メカトロニクス部卒 -
製品化技術部
車体部品製品化室 A.C 2020年入社 工学部卒

さまざまな役割を持つ
社員が集まり、
トヨテツの仕事は進んでいく。


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T.F
同じフロアで働いていますが、こうやって4人で集まって話すのは初めてですね。それぞれの部や室で担当している内容が違うので、みんなの仕事や役割を知れるといいなと思っています。
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A.C
T.Fさんと近い場所にいるのが私ですね。所属するグループは異なりますが、製品化技術部の同じ室で量産化に向けた形状検討を担当しています。社外とのやり取りが多く、プレス・溶接・品質などの幅広い知識が求められると感じています。
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T.F
製品化技術部という場所は、製造工程の先頭に立つポジションだと思います。いままではボデー部品やシャシー部品など新製品の開発に携わっていました。現部署では量産化に向けて、より広い視野を持つことを心がけています。
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Y.M
私は自動車の軽量化に貢献する製品を生産するために必要な接合技術の新規開発を担当しています。
自動車に求められる要件が変わることで適用される素材は日々変化しており、様々な接合技術が必要になります。従来の接合方法を改良したり、今までにない方法を検討したりと採用に向けて試行錯誤を繰り返す毎日です。
接合は自動車の安全性に関わるため、量産を見据えて様々な角度から検討を行っています。 -
H.L
部品の性能確認や構造提案、試験評価を担当しています。いわゆる、解析が私の仕事。CAE(Computer Aided Engineering)と呼ばれる解析技法で、衝突性能のシミュレーションを行っています。検討結果と実機評価を照らし合わせながら、最適な骨格構造を導き出すことが求められています。


骨格部品をつくることは、
人の命を守ることにつながる。

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H.L
自動車の骨格部品は、人間の骨格のように、外部からの力に対して形を支える重要な部分です。なによりもこだわっているのは、衝突安全性能。クルマにはさまざまな安全機能が搭載されていますが、骨格の性能は人命に直結します。そのため、形状の工夫、材質の選定、板厚の調整など、多角的に条件を検討しています。
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T.F
実際の仕事を通して、骨格部品は自分や大切な人を守れる最後の砦だと考えるようになりました。正直なところ、入社時にはそこまで考えていなかったですね。クルマのいち部品というイメージしかありませんでしたが、いまはクルマづくりの根幹に深く携わっているという意識で働いています。
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Y.M
あるプロジェクトで、衝突試験に立ち会ったことがあります。それは部品単体ではなく、完成車での衝突試験。自分が携わった製品が搭載されたキャビンは潰れず、設計通りに乗員を守っていました。試験の迫力を感じた一方で、改めて骨格の重要性を再認識した出来事でしたね。
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A.C
安全性能はもちろん、自動車メーカーからは多種多様な部品の検討要望が届きます。剛性を高めて乗り心地を向上させた部品、軽量化を図って走行性能を上げた部品、デザインを叶えるために設計された部品。どのようなニーズにおいても、骨格部品は必要不可欠ですし、これからも進化や成長が見込めると感じています。



変革の時代だからこそ、
こだわりを持ち、
技術力を生かす。



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Y.M
自動車産業の変革期と呼ばれる近年、数百点もの鉄製品を組み合わせてつくられているクルマは、大きく変わろうとしていると思っています。普段の仕事の中で、その変化を感じることはありますか?
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A.C
電動化へのシフトですね。重量のあるバッテリーを搭載するためには、バッテリー以外の部分で車体の軽量化が必要です。また、バッテリーを搭載することで、衝突時に車両火災を防ぐためにバッテリーを守る強度を確保しなければなりません。 強度は確保したうえで軽量化を求められるようになったことが難しく感じます。
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H.L
軽量化を目指し、鉄を使った形状や板厚の最適化がありますが、最近では材料を置換する動きもありますね。例えば、軽さだけで見れば鉄よりアルミに優位性がありますが、最近は材料製造時の環境負荷が少ないということで鉄が再評価されている一面もあります。
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T.F
鉄という素材の良さが改めて見直されているいまだからこそ、トヨテツの技術力を武器に、競争力のある製品を開発しなければいけないと思います。
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A.C
社外からの評価を見ても、トヨテツの技術と知見は国内随一だと思っています。PQ2.0G材や冷間1470材の超ハイテン材(超高張力鋼版)を成形・溶接できる技術があり、世界初の製品も実現できています。
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T.F
世界初となった「PQ2.0G材センターピラー」や「冷間1470材バンパーR/F」は、鉄にこだわるトヨテツだからできたものだと思います。どちらも骨格部品として重要なもので、安全性能の根幹です。強度の高い鋼板の加工は、世界でもトップクラスだと思います。私たちの鉄へのこだわりは強いですね。
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Y.M
開発〜設計〜解析〜評価〜量産に至るまで、一連の工程を社内で完結できることも、トヨテツの強みだと思います。部署の垣根を超えた連携力があるので、開発のスピードが早いと感じています。


センターボデーピラーって
どんな役割があるの?
前後のドアの間に位置し、床から屋根までをつなぐ柱状の部品です。
車両側面から他車が衝突してきた際に乗員を守る重要な部品で、
他のボデー部品に対して特に硬い(強度の高い)材料が使用されています。
超ハイテンやホットスタンプ、構造用接着剤などの技術が用いられた当社の主力製品です。
ただ強度が高いだけだと…

頑丈で絶対に折れないようにすると、
衝突の衝撃で乗員側に押されてしまいます。
硬すぎる骨格は乗員を傷つけてしまう結果に…。
ちょうどいい強度だと…!

センターピラーが変形し、
曲がった部分が乗員の腰を奥に押し込むことで、
衝突を避けて乗員を守る結果に!


現場での経験を重ねることで、
目指すべき将来像が
浮かび上がる。

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T.F
骨格部品の重要性と魅力を知り、鉄という素材へのこだわりがあるからこそ、もっと知識を深めたいと思っています。個人的な思いとしては、量産化を熟知した開発者になりたいと考えています。いままで、性能は良いけれど量産化は難しいという状況に何度も直面してきました。これからは知識を増やし、製造現場のことまで考えられる開発者を目指しています。
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Y.M
私も視野を広げていきたいですね。自動車全体で物事を考え、どういった設計と生産技術が必要となるのかを見極められるようにしたいです。また、チームで動ける環境があるので、仲間と協力しながら、スピード感を持った開発も大切にしていきたいです。
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A.C
いま選択肢に入れているのは、より車両開発に近い現場へと働く場所を変えること。いまの部署で学んだ経験を生かし、客先出向や海外出張に挑戦したいと考えています。トヨテツには、海外チャレンジ制度という若手社員が海外に行けるチャンスがあります。こうした制度を活用していきたいですね。
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H.L
この業界は変化し続け、電気自動車や水素燃料自動車をはじめ、さまざまな可能性が生まれていくと思います。私の目標は、すべての自動車が安全に乗れるような骨格部品をつくることです。これからも乗員の命を守ることに貢献し、やりがいを持って働いていきます。
